ルーバーを正確に納める

S BOX(設計:隈研吾建築都市設計事務所)

ルーバーに覆われた住宅

北東側外観。木製ルーバーは上にいくほど見込み(奥行)が大きくなっています。

東京都心の住宅地に建つ個人住宅です。北東の2面はベイスギの木製ルーバーで覆われ、エントランス前の塀やドアにも同じ材のルーバーを用いています。同じ材のルーバーを使いながら豊かな表情をつくるため、場所によって材の見込み(奥行)や割り付け方が異なっています。

大きいルーバーを安全に留める

隅部はルーバーが直交しています。
窓の位置に合わせて割り付けが決められています。

木製ルーバーの割り付けが最も重要で、設計者の方と詳細に確認を取りながら施工しました。上にいくほどルーバーの見込みが大きくなる設計なので、上層には他より大きいルーバーを使用することになりました。ルーバーが風で落ちないよう風圧に耐えられる固定方法をいくつも検討しました。

伝統的な木組みを応用して固定する

外壁ルーバーの事例などを施主、設計者、職人と共に見学に行き、施工方法や経年変化などを観察しました。そして検討の結果、「蟻桟」という木組み方法でルーバーを固定し、さらに念のためビス止めを施しました。

木製ルーバーの取り合い。
木製ルーバーの固定方法。

室内のルーバーも正確に納める

1階リビングの天井も木製ルーバーで、外壁ルーバーの割り付けがそのまま反映されています。それが扉、サッシ、シャッターなどのさまざまな開口部の位置や寸法に関わってくるので、正確に位置を合わせて施工しました。

1階リビング。タモのルーバーを用いています。
天井見上げ。カーテンレールを納めるボックスがルーバーの位置に揃えて納められています。

現場所長からのコメント

ルーバー工事は、割り付けが重要です。
外部ルーバーにおいては、窓?扉?シャッターの位置が、また内部ルーバーにおいても、窓?照明?間仕切り?カーテンボックスが、内?外繋がって、微妙に絡み複雑なものとなっています。それをひとつひとつ紐解いて、美しく、安全に納めることがわれわれの仕事です。